逃亡生活にさようなら

9月1日、私はAL精神病院に入院した。拒否するだけの言い分も気力も持ち合わせていなかった私は、妻と父に半ば無理やりに受診させられ、即日3ヶ月入院加療の診断を下された。

問題飲酒の事実を認め、現実を受け入れる決心が着かないまま途方に暮れていた。その時の私の顔は、長年逃亡を続けた犯罪者が遂に逮捕された時と同じ表情をしていたに違いない。しかし、それを受け入れられたのは、皮肉にも体に残ったアルコールのおかげだったのだ。投げやりな、自分を突き放したような心持ちが、アル中病棟の扉を開かせた。
あれから一月半が経過した。投薬治療、精神療法、作業療法、自助会への参加を通じて心身共に回復しつつあることが実感できる。これからはシラフで酒害について、アルコールの恐ろしさについて、病気について知らなければならない。いや知ることができる。身近な人や社会をどれだけ傷つけ苦しめたか、自分自身の体をどんなに痛めつけたかを。
しらふの心で扉を開き外の空気を吸いたい。

このブログは、自身の断酒のため、酒害・問題飲酒に悩み苦しむ人のために更新する。断酒の励みとして、問題飲酒に関わる人と辛さや嬉しさを共有できれば幸いである。

                                                 ― 2017年秋 AL精神病院にて

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