セリンクロとは
セリンクロ = Selincro
一般名:ナルメフェン効能又は効果:アルコール依存症患者における飲酒量の低減
使用上の注意:下記6項
- アルコール依存症の治療目標は、原則、断酒の達成とその継続である。アルコール依存症に伴う精神・身体症状及び患者の意思を総合的に勘案し、断酒ではなく飲酒量低減を治療目標とすることが適切と判断された患者に対して本剤を投与すること。
- アルコール依存症治療の主体は心理社会的治療であることから、服薬遵守及び飲酒量の低減を目的とした心理社会的治療と併用すること。<服薬遵守及び飲酒量の低減を目的とした心理社会的治療と併用していない場合の有効性は確立していない。>
- アルコール依存症の診断は、国際疾病分類等の適切な診断基準に基づき慎重に実施し、基準を満たす場合にのみ投与すること。
- 習慣的に多量飲酒が認められる患者に使用すること。その目安は、純アルコールとして1日平均男性60g超、女性40g超の飲酒量とすること。
- 緊急の治療を要するアルコール離脱症状(幻覚、痙攣、振戦せん妄等)を呈している患者では、離脱症状に対する治療が終了してから使用すること。<緊急の治療を要するアルコール離脱症状が認められる患者における安全性及び有効性は確立していない。>
- 飲酒量低減治療の意思のある患者にのみ使用すること。
厚生労働科学研究費補助金障害者対策総合研究事業により作成されたアルコール・薬物使用障害の診断治療ガイドラインでは、アルコールを含む物質依存症の治療の主体は心理社会的治療であり、薬物療法は補助的な役割を担うとされている。同剤も臨床試験で、心理社会的治療との併用下でのみ、飲酒量を低減する有効性が確認されている。また、同ガイドラインでは、明確な合併症を有しないなどの一部のアルコール依存症患者では飲酒量の低減が治療目標になり得るという考え方が示されているが、アルコール依存症の治療目標は、原則的に断酒の達成とその継続であるともされている。
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