会うこと
断酒道と云ふは会ふ事と見つけたり
- NAO道
アルコール依存症の治療は、酒を一生止めること以外にない。そのためには断酒の三本柱を実践することが推奨されている。三本柱とは、専門医療機関への通院、抗酒剤の服用、自助グループへの参加、これらを指す。
どれも面倒だが、特に自助グループのミーテイング(AA)や例会(断酒会)参加にためらう人が多いのは何故か?
① 知らない人と会うのが怖い・嫌だ
② 人前で喋るのが苦手だ
③ 宗教(AA)、ヤクザ(断酒会)イメージが悪い
退院して間もない私には①~③が自助グループにいきたくない理由だった。それでも、酒を止めるにはどんなことでもやらないと、利用しないといけないと思い勇気を出して断酒会に参加し2年が経つ。その経験から言えば、③は偏見以外の何ものでもないことにすぐに気付くし、①②は慣れてくるが、どうしても時間がかかるので頑張らなくてはいけない。しかし②は、上手く喋らなくても全く問題ない。どんなテーマが出されても丸暗記した短い体験談を言う者も、近況報告のような日常の心の変化を述べる者も、緊張のあまり名前だけ言って座る人もいる。色々な人がいるが、みんな同じこと -アルコール -で悩んでいて、それを分かち合っているだけなんだと思えるようになってくるからだ。
つまり、酒を止めたい老若男女が宗教や職業に関係なく話し聴くだけなのだ。アルコール依存症者らしく -極端に- 言えば決められた時間に「会う」だけなのだ。気楽に会いに行けば良い。AAも二人の出会いから出発しているのだから。
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