薬物療法とは


アルコール依存症からの回復を助ける薬剤には、断酒補助剤と抗酒剤がある。

  • 断酒補助剤 ―アルコール依存症の飲酒欲求を抑制する薬剤として、アカンプロサート(商品名:レグテクト)を用いることがある。明確な作用機序は不明であるが、脳内のNMDA型グルタミン酸受容体の働きを抑制することで、渇望を下げる役割があるとされている。臨床的には、飲酒欲求を抑えること、飲酒頻度を抑えること、断酒率を高める効果があることが多くの臨床研究で報告されている。⏩⏩レグテクト
  • 抗酒剤 ―シアナミド(商品名:シアナマイド)、ジスルフィラム(商品名:ノックビン)の2剤の抗酒剤を使用することができる。ともにアルコールの代謝を阻害することで、少量の飲酒でも体内にアルデヒドが蓄積し、動悸、顔面紅潮、嘔気、頭痛などの不快な症状が出現する。⏩⏩抗酒剤
断酒補助剤、抗酒剤の服用には患者自身が、アルコール依存症を治療するという明確な意識づけのもと自ら服用することが重要である。また断酒の強い意志がなければ効果はない。

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