膵炎とは

膵炎 = Pancreatitis 

膵炎の主たる原因はアルコールで、男女全体では67.5%、特に男性では75.7%と極めて高い。
ほかの原因として胆石、原因が特定できない特発性などもあるが、アルコールの比ではない。酒によるダメージは、醸造酒か、蒸留酒かといった酒類の問題ではなく、それまで飲んできたエタノールの蓄積に深く関わる。純アルコールに換算して、毎日80gの量(女性の場合は男性の60%)をおよそ10年間飲み続けていると、リスクが高くなる。30、40代に膵炎の発症が多いのは、そのためと考えられている。

慢性膵炎は膵臓の細胞が少しずつ破壊され、不可逆的に線維化して膵臓が固くなり、膵臓の形が変形したり、膵液の通る主膵管が狭くなったり、閉塞したりする病気である。慢性的な痛みがあり、膵酵素の内分泌、外分泌に障害がおこる。たび重なる急性的な増悪や、軽度の腹痛症状に終始するものまで症状は様々だ。
急性膵炎は膵臓の内部やその周囲に急におこる病変をいう。膵臓で大量に生産、貯蔵される消化酵素は、通常食事の刺激に応じて膵管を通って十二指腸に分泌された後に初めて活性化されます。しかし、何らかの要因により膵管の内圧が上昇したり、膵液分泌が過剰になったり、感染した胆汁が膵管内に逆流したりすると、貯留している消化酵素が膵管内で活性化してしまい、膵臓自体を消化してしまう。この自己消化が膵炎である。重症化しなければ、一般に可逆的。

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