食道静脈瘤とは

食道の粘膜を流れる静脈が瘤(こぶ)のように膨らんで曲がりくねってでこぼこになった状態。胃にできた場合は胃静脈瘤という。 

食道静脈瘤の原因の大部分は肝硬変だが、アルコール性肝炎や慢性膵炎、特発性門脈圧亢進症、日本住血吸虫症などが原因となることもある。
肝硬変に伴い、肝臓に血液を送り込む門脈という血管の圧が高まると門脈圧亢進症という状態になり、静脈血の流れる方向が逆になり、食道の静脈に大量の血液が流れ込むために、血管が瘤のように膨らんで―太くなり―曲がりくねってでこぼこになる。
静脈瘤が大きくなっても、飲食物が通りにくいなどの症状はないが、病気が進んで静脈瘤が大きくなると、破裂して大出血をおこすことがある。これを食道静脈瘤破裂といい、突然に大量の吐血や下血がおこり、血圧が下がり治療が遅れるとショック状態に陥り死亡することがある。この際、肝硬変を伴っているため、止血機能が低下していることが多いので、ひとたび出血がおきると止血しづらく、大量出血につながることもある。

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